プログラムの実行と
基本的な入出力
前回は、VCSSLの概要などについて解説しました。 今回は、早速VCSSLのプログラムを作成して実行し、基本的な入出力を行ってみましょう。
プログラムの作成と実行 ― Hello World!
まずは各プログラミング言語で恒例の、Hello World! を出力するコードです:
必須では無いですが、1行目で文字コード( Shift_JIS / UTF-8 / EUC_JP )を指定できます:
「encode」だと意味的に変では、という場合は「coding」や「encoding」としてもVCSSL 3.2以降は通ります。
続いてこのVCSSLのコードを実行するわけですが、以下の通り複数の方法があります:
VCSSLランタイムで実行する
まず適当なテキストエディタで、上記のHello World!のコードを拡張子「 .vcssl 」をつけて保存します。 続いてVCSSLランタイムを https://ja.vcssl.org/download/ から入手し、保存したコードを実行します。 なお、VCSSLランタイムはインストール不要で使用でき、USBメモリーからも使用できます。
リニアンプロセッサーで実行する
リニアンプロセッサーという電卓ソフト(フリー)を https://www.rinearn.com/processor/ から入手して起動し、 「 INPUT 」項目に上記のHello World!のコードを記述して、「 = 」ボタンを押して実行します(F11キーでもOK)。 これもインストール不要で、USBメモリーからも使用できます。
基本的な入出力
続いて、文法などの解説に入る前に、よく使用する基本的な入出力についてまとめておきます。
コンソールへのメッセージ出力
print関数(改行なし)またはprintln関数(改行あり)で、コンソールへメッセージを出力します:
実行すると改行を挟んで「123」「Hello」と出力されます。 print / println関数に複数の引数を指定すると、空白区切りで出力されます。配列を指定した場合も、全要素が空白区切りで出力されます。
なお、任意の位置で改行したい場合は、以下のように改行コード定数 EOL を挟みます:
任意の内容の入力
文字列メッセージや数値など、任意の内容の入力にはinput関数を用います:
input関数の戻り値はstring(文字列)型で、上ではそれをint型変数aで受け取っていますが、代入時に自動で変換されます。変換できない場合は実行時エラーとなります。 VCSSLは静的型付けですが、このあたりは小規模用途での小回りを優先して、やや緩い感じになっています。
もし入力された値が数値に変換可能か確認したい場合は、先頭で「 import system.Int; 」 した上で isInt(string) 関数で確認できます。 float も system.Float の isFloat(string) があります。\
なお、「はい」/「いいえ」を問うconfirm関数や、ファイル選択用のchoose関数などもあります:
次回は、VCSSLの基本的な文法を、一通りまとめて見てみます。