GUIコンポーネントの状態設定と取得
GUIコンポーネントは、ただ作成して配置しただけではあまり意味がありません。 ここではテキストフィールドから文字を取得したり、 グラフィックスを変更したりするなど、 配置後のGUIコンポーネントの状態設定・取得方法を解説します。
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色の変更 / 取得
色の変更
GUIコンポネントの色を変更するにはsetComponentColor関数を呼び出します。 この関数の形式は以下の通りです:
- 関数の形式 -int id,
int fgRed, int fgGreen, int fgBlue, int fgAlpha,
int bgRed, int bgGreen, init bgBlue, int bgAlpha
)
引数は以下の通りです:
- id: 色を変更する対象のGUIコンポーネントIDを指定します。
- fgRed, fgGreen, fgBlue, fgAlpa: 前景色のRGBA(赤/緑/青/α)成分をそれぞれ0〜255の範囲で指定します。
- bgRed, bgGreen, bgBlue, bgAlpa: 背景色のRGBA(赤/緑/青/α)成分をそれぞれ0〜255の範囲で指定します。
ここで色成分は、赤(R)、緑(G)、青(B)成分で表現する「RGBカラー」形式に、 不透明度の「α(A)成分」を加えた「RGBAカラー」形式で指定します。各値の範囲については、以下の通りです:
- 各色成分はそれぞれ 0 から 255 の範囲の値をとります。
- α成分も同様ですが、 0 で完全な透明、255 で不透明を表します。
ところで、各色成分の合成は、下図のように、光の混色ルールである「加法混色」によって処理される事にご注意ください。日常で馴染みの深い、絵の具の混色ルールである「減法混色」とは結果がかなり異なります。

色の取得
なお、GUIコンポーネントに設定済みの色を取得するには、getComponentColor関数を呼び出します この関数の形式は以下の通りです:
- 関数の形式 -引数idには、色を取得する対象のGUIコンポーネントIDを指定します。
この関数は要素数が[2][4]のint型配列を戻り値に返します。その配列内には、
- 要素[0][0]〜[0][3]にそれぞれ前景色のRGBA値
- 要素[1][0]〜[1][3]にそれぞれ背景色のRGBA値
が格納されています。
使用可能なコンポーネント
setComponentColorおよびgetComponentCoIor関数は、以下のGUIコンポーネントなどに対して使用できます。
位置の変更 / 取得
位置の変更
GUIコンポネントの位置を変更するにはsetComponentLocation関数を呼び出します。 この関数の形式は以下の通りです:
- 関数の形式 -引数は以下の通りです:
- id: サイズを変更する対象のGUIコンポーネントIDを指定します。
- x, y: 変更後の左上頂点の座標を指定します。
位置の取得
GUIコンポネントの位置を取得するには、getComponentLocation関数を呼び出します。 この関数の形式は以下の通りです:
- 関数の形式 -引数 id には、取得対象のコンポーネントのIDを指定します。
この関数は要素数が2のint型配列を戻り値に返します。 戻り値の配列には、要素[0]にx値、要素 [1]にy値が格納されています。
使用可能なコンポーネント
setComponentLocationおよびgetComponentLocation関数は、 以下のGUIコンポーネントなどに対して使用できます。
サイズの変更 / 取得
サイズの変更
GUIコンポネントのサイズを変更するにはsetComponentSize関数を呼び出します。 この関数の形式は以下の通りです:
- 関数の形式 -引数は以下の通りです:
- id: サイズを変更する対象のGUIコンポーネントIDを指定します。
- width, height: それぞれ変更後の幅、高さを指定します。
サイズの取得
GUIコンポネントのサイズを取得するにはgetComponentSize関数を呼び出します。 この関数の形式は以下の通りです:
- 関数の形式 -引数 id には、取得対象のコンポーネントのIDを指定します。
この関数は要素数が2のint型配列を戻り値に返します。 戻り値の配列には、要素[0]に幅、要素 [1]に高さの値が格納されています。
使用可能なコンポーネント
setComponentSizeおよびgetComponentSize関数は、以下のGUIコンポーネントなどに対して使用できます。
テキスト値の変更 / 取得
テキスト値の変更
GUIコンポーネントのテキストを変更するにはsetComponentText関数を呼び出します。 この関数の形式は以下の通りです:
- 関数の形式 -引数は以下の通りです:
- id: テキストを変更する対象のGUIコンポーネントIDを指定します。
- text: 変更後に表示するテキストを指定します。
テキスト値の取得
GUIコンポネントからテキストを取得するには、 getComponentText関数を呼び出します。この関数の形式は以下の通りです:
- 関数の形式 -引数 id には、取得対象のコンポーネントのIDを指定します。
この関数は、取得したテキストをstring型の戻り値として返します。
使用可能なコンポーネント
getComponentTextおよびsetComponentText関数は、 以下のGUIコンポーネントに対して使用できます。
グラフィックスデータの変更 / 取得
グラフィックスデータの変更
画像ラベルなど、グラフィックスデータを扱うGUIコンポーネントにおいて、 表示するグラフィックスデータを変更するにはsetComponentGraphics関数を呼び出します。 この関数の形式は以下の通りです:
- 関数の形式 -引数は以下の通りです:
- グラフィックスデータを変更する対象のGUIコンポーネントIDを指定します。
- 変更後に表示するグラフィックスデータIDを指定します。
グラフィックスデータの取得
GUIコンポーネントの表示するグラフィックリソースIDを取得するには、 getComponentGraphics関数を呼び出します。この関数の形式は以下の通りです:
- 関数の形式 -引数componentIDには、 グラフィックスデータを取得する対象のGUIコンポーネントIDを指定します。 この関数は、表示しているグラフィックスのリソースIDを返します。
使用可能なコンポーネント
setComponentGraphicsおよびgetComponentGraphics関数は、 以下のGUIコンポーネントに対して使用できます。
論理値など、その他の値の変更 / 取得
論理値の変更
チェックボックスのように、ON/OFFの論理値(二択値)を持つGUIコンポーネントの値は、 setComponentBool関数で変更できます。この関数の形式は以下の通りです:
- 関数の形式 -引数は以下の通りです:
- id: 論理値を変更する対象のGUIコンポーネントIDを指定します。
- state: 変更後の論理値を指定します。
論理値の取得
GUIコンポーネントの論理値を取得するには、 getComponentBool関数を呼び出します。この関数の形式は以下の通りです:
- 関数の形式 -引数idには、論理値を取得する対象のGUIコンポーネントIDを指定します。 この関数は、論理値をbool型変数で返します。例えばチェックボックスなら、 選択されているとtrueを、されていなければfalseを返します。
使用可能なコンポーネント
setComponentBoolおよびgetComponentBool関数は、以下のGUIコンポーネントに対して使用できます。
その他の種類の値
なお、このガイドでは扱いませんが、論理値(bool)以外にもint値やfloat値のパラメータを操作するような GUIコンポーネント(スライダーなど)も存在します。
そういったGUIコンポーネントについては、 ここで扱った setComponentBool / getComponentBool と同様に:
- setComponentInt / getComponentInt
- setComponentFloat / getComponentFloat
といった関数でパラメータの設定・取得を行えます。 詳細はGUIライブラリの仕様書をご参照ください。