FourierTransform ライブラリ

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概要 - Abstract

このライブラリ math.FourierTransform は、離散フーリエ変換(DFT)の処理を提供します。

現時点で高速フーリエ変換(FFT)は実装されておらず、計算オーダーが N^2 の単純なDFTのみが実装されています。

なお、このモジュールでは varcomplex 型による多倍長精度の離散フーリエ変換処理も提供されますが、
ただアルゴリズムが実装されているだけであり、演算誤差の蓄積や、桁落ち等に対する特別な措置は行われません。

つまり、最終桁まで正しい値が得られる訳ではなく、演算結果の末尾に、常に誤差蓄積による正しくない部分が含まれます。
この誤差部分の長さは、実装のアルゴリズムの違いや、引数による桁落ちやその他影響の違いなど、場合によって異なります。

従って、多倍長精度のDFT(varcomplex型)を使用する場合は、
必要な桁数よりも、十分に大きな桁数で関数を呼び出し、得られた結果から不要な(誤差を含む)部分を切り捨てて下さい。


目次 - Index

const int FORWARD
順変換となるフーリエ変換の指数部符号です。
const int BACKWARD
逆変換となるフーリエ変換の指数部符号です。
complex[ ] dft(complex arg[ ], int sgn)
離散フーリエ変換を行います。定義域は 0〜2π で、変換後の規格化は行いません。
varcomplex[ ] dft(varcomplex arg[ ], int sgn)
離散フーリエ変換を行います。定義域は 0〜2π で、変換後の規格化は行いません。

構造体 - Structs

- なし - None -


変数 - Variables

文法的定義
- Signature
const int FORWARD
変数名
- Name
FORWARD
役割
- Role
順変換となるフーリエ変換の指数部符号です。
文法的定義
- Signature
const int BACKWARD
変数名
- Name
BACKWARD
役割
- Role
逆変換となるフーリエ変換の指数部符号です。

関数 - Functions

文法的定義
- Signature
complex[ ] dft(complex arg[ ], int sgn)
関数名
- Name
dft
役割
- Role
離散フーリエ変換を行います。定義域は 0〜2π で、変換後の規格化は行いません。
引数
- Arguments
(complex[]型) arg : 離散フーリエ変換したいデータを入力します。
(int型) sgn : フーリエ変換の指数部符号です。-1で順変換、1で逆変換となります。通常は定数 FourierTransform.FORWARD (順変換)または FourierTransform.BACKWARD (逆変換) を用いて指定します。
戻り値
- Return
(complex[]型) 引数を離散フーリエ変換した値です。
文法的定義
- Signature
varcomplex[ ] dft(varcomplex arg[ ], int sgn)
関数名
- Name
dft
役割
- Role
離散フーリエ変換を行います。定義域は 0〜2π で、変換後の規格化は行いません。
引数
- Arguments
(varcomplex[]型) arg : 離散フーリエ変換したいデータを入力します。
(int型) sgn : フーリエ変換の指数部符号です。-1で順変換、1で逆変換となります。通常は定数 FourierTransform.FORWARD (順変換)または FourierTransform.BACKWARD (逆変換) を用いて指定します。
戻り値
- Return
(varcomplex[]型) 引数を離散フーリエ変換した値です。