ここでは、座標系の自転を扱います。 ここで扱う自転とは、 自身の座標軸を基準とした回転の事を意味します。
自身の座標軸まわりの自転を行うには、 spinCoordinateX, spinCoordinateY, spinCoordinateZ 関数を使用します。
- 関数の形式 -
3つの関数がありますが、それぞれ X, Y, Z 方向の回転を扱います。
引数は以下の通りです:
自転軸を、自身から見た任意の方向ベクトルとするには、 spinCoordinate 関数を使用します。
- 関数の形式 -
引数は以下の通りです:
自転軸を、 自身から見た任意の原点・方向を持つベクトルとするには、 spinCoordinate 関数の引数を増やして使用します。
- 関数の形式 -
引数は以下の通りです:
実際にローカル座標系をワールド座標系の上に配置し、 45度 = π/4ラジアンだけ自転させてみましょう。
区別しやすくするために、 ローカル座標系には小さめの座標軸モデルを、 ワールド座標系には大きめの座標軸モデルを配置します。 また、自転と回転との違いを分かりやすくするため、 最初にローカル座標系をX方向に少し移動させてから自転させます。 以下のように記述し、実行してみてください。
import graphics3d.Graphics3DFramework;
import Graphics3D;
import Math; // 円周率(PI)の値を使うため
// プログラムの最初に呼び出される関数
void onStart ( int rendererID ) {
// 画面サイズや背景色の設定(省略可能)
setWindowSize( 800, 600 );
setBackgroundColor( 0, 0, 0, 255 );
// ローカル座標系を生成
int coord = newCoordinate( );
// ローカル座標系をワールド座標系に配置
mountCoordinate( coord, rendererID );
// ローカル座標系をX軸方向へ移動させる
moveCoordinate( coord, 1.0, 0.0, 0.0 );
// ローカル座標系をZ軸まわりに45度自転
spinCoordinateZ( coord, PI/4.0 );
// ローカル座標系上に座標軸モデルを配置
int axis1 = newAxisModel( 1.5, 1.5, 1.5 );
mountModel( axis1, rendererID, coord );
// ワールド座標系上に座標軸モデルを配置
int axis2 = newAxisModel( 3.0, 3.0, 3.0 );
mountModel( axis2, rendererID );
}
Sample.vcssl
このプログラムを実行すると、黒い画面に座標軸モデルが表示されます。 座標軸モデルは大きいものがワールド座標系の上に、 小さいものがローカル座標系の上に配置されています。 ローカル座標系は、親座標系のX軸の方向へ1.0だけ移動してから、 親座標系のZ軸まわりに45度だけ自転した状態となっています。